今自分はLuaLaTeXを使っていますが、学会など場面によっては別の種類のLaTeX(upLaTeXやpLaTeX2eなど)を指定されることがありますよね。そこで、異なるLaTeXを簡単に切り替えてビルドできたら楽だなあと思いました。
本記事では、別タイプのLaTeXのビルドの割り当てからキーボードショートカットで呼び出すまでを説明します。
環境
- VS Code 1.83.1
- TeX Live 2023
- LaTeX Workshop v9.14.1
方法
今回は、LuaLaTeXとpLaTeX2eをキーボードショートカットで切り替えてビルドできるようにしたいと思います。
準備編
- VS Codeを立ち上げて「Ctrl」+「,」で「設定」を開きます(あるいは左下の歯車マークの「管理」から「設定」を開きます)。
- 設定画面の右上に、「設定(JSON)を開く」があるのでクリックします。
"latex-workshop.latex.tools"
内にビルドしたい種類のLaTeX(今回は例としてpLaTeXとLuaLaTeX)用のビルドコマンドがあることを確認します。もし見当たらなければ追加します。"latex-workshop.latex.recipes"
に次のコードを追加します。
{
"name": "pLaTeX2e", // ビルド時に選択する名称になる.
"tools": [
"platex2e", // "latex-workshop.latex.tools"の"name"を指定する.
// "platex2e" // 上から順番に実行される.2つ書けば2回実行される.
]
},
{
"name": "LuaLaTeX",
"tools": [
"lualatex"
]
},"name"
:ビルド時に呼び出す名前"tools":"latex-workshop.latex.tools"
の"name"
!}
の後には必ず,
を打ちます。一番最後に打っても問題ないです。- キーボードショートカットを設定します。「Ctrl」+「K」➜「Ctrl」+「S」で「キーボードショートカット」を開きます(あるいは左下の歯車マークの「管理」から「キーボードショートカット」を開きます)。
- 検索窓に「recipe」と入れると
LaTeX Workshop: Build with recipe
が見つかると思います。それをダブルクリックして、ビルド実行時に割り当てたいショートカットキーを入力します。
Pointショートカットキーが他のキーと被ってはダメなので、ユニークなキーを指定します。
使いたい文字が既に登録されている場合、「Ctrl」や「Alt」キーを複数組み合わせるとユニーク度が増します。
(例:Ctrl + Alt + L)
これで準備OKです!
実行編
- ビルドしたいタイミングで、「準備編6」で設定したショートカットキーを打ちます。
- 「準備編4」で設定した、ビルドしたいレシピの
"name"
を打ちます。もちろんすべて打たなくても候補が絞れればEnterしてOKです。
これで、場面に応じてLaTeXの種類を指定してビルドできるようになりました!